2012年10月20日(土)小室等トーク&コンサート(鹿児島市民文化センター) (副題:現代詩とフォークソングの素敵な関係)(黒田三郎展関連イベント) (3人出てくる)みなさんこんにちは。小室等です。 親子ほども歳が離れている娘のゆいです。佐々木幹郎です。 我々けさほど、かごしま近代文学館、黒田三郎展。行ってきた。 大きな施設、初めて、丁寧な展示。詩の本文全部。 いい文学館ですね。素直に展示されてる。 (別の文学館の話)一部だけ切り取ってここがいいんだ。 勝手に決めないでほしい。切り刻んで傷だらけ。やめさした。 つい先だって、第20回萩原朔太郎賞を受賞、南日本文学賞 ずいぶん昔、1970年くらい、苦業という詩に曲をつけ、レコードも出した。 それでお声がかかった。タイトル、苦しい行いじゃなくて苦しいなりわい ●苦業(作詞:黒田三郎 作曲:小室等) わかりやすく、戦後すぐに「荒地」という詩の雑誌を創刊、 今ぼく(佐々木)が65,30くらい上だったんですが、 日本の戦後詩、最初の編集長、61歳で亡くなられた。 今日65の誕生日、年下です。 アレッソ、田村隆一、追悼詩 桜島、来たことなくて、この山があるから鹿児島の人はドーンとしてる。圧倒的。 お会いすることはなかったんですが、三人、大酒飲み伝説。 軍歌歌え。習ってない。軍歌は学校で習うもんじゃない。 地獄のような詩人の酒のエピソード。中原中也もからみ酒。 となりのテーブルと喧嘩になる。背が低いからボロ負け。 中原中也研究の第一人者、見てきたようなことを言う 勇気があるな。詩を見てても、なぜここでやめたのか。 中原中也の詩に曲をつけるはめに。飛行機の中で。 ●サーカス(詩:中原中也 曲:小室等) すごい詩を書く人。たくさんの人が曲をつけてます。 中原中也の詩は、曲をつけたくなる。落とし穴。 曲つけても良くならない。詩だけで、できあがっている。 音楽性豊か、歌いながら、理解したつもりになって作るけど これはちがう。だからむつかしい。 後輩、ご存命ですが、谷川俊太郎、たどりつく、次の世代。 80、ぼくよりひとまわり上、 歌の詩はストイック、一番二番三番で字数をぴったりあわせる。 でもあの人、短歌や俳句はできない。 歌用の詞じゃないほうがおもしろい。 歌用の詞じゃない詩に無断でつける。 プロ集団、VOICE SPACE、共演、東京で 「雨のポカラ」これ副題が「佐々木幹郎へ」 これネパールに行った。ヒマラヤを見に ポカラで、ずっと雨。 ●雨のポカラ(詩:谷川俊太郎 曲:小室等) これをよく音楽にしようと思ったね。 普通の音楽家はこういうの一番いやがって。 なんにでもつける。つけろと言われれば。 小説やエッセイにも曲をつけてた。日本語の勉強。 谷川さんに俺が曲つけるから詩を書いてくれって言った?いやそうじゃない。 PPMとかやってて、日本語じゃないと。そのとき23くらい。 茨木さんって人が「プレヴェールと俊太郎を読みなさい」 読んで近いものを感じた。曲つけて聞いていただき、おもしろがってくださって 「こんなに自由に音のつけられる人は初めて」エッセイにも書いてた ポカラでのホテルの中で、男が女に捨てられて、ひとりぼっち、 そういう話を延々、ハコいき、伝説 このひとりぼっち、なんであろうか、神秘的、なぞのうた 実体験の話してましたよ。ここでは言いません。 佐野洋子さん、ラニヤップ、 ●ここ(作詞:谷川俊太郎 作曲:谷川賢作) メロディが先にあって詞をつけた。谷川俊太郎の作品で一番有名、 知らないとはいわせない。「空をこえてラララ♪」ってやつ。 「103歳になったアトム」って詩があるんですが、 それのあとに○○アレンジでやると… ●103歳になったアトム(詩:谷川俊太郎)(朗読) ●鉄腕アトム(作詞:谷川俊太郎 作曲:井達雄)(スローテンポで暗いアトム) 原子力、ある意味、103歳になって、人間の都合で作られたアトム、 ちょっと現代詩から離れて、 劇作家の別役実さん、シナリオライターの和田夏十さん、 ●雨が空から降れば(作詞:別役実 作曲:小室等) ●だれかが風の中で(作詞:和田夏十 作曲:小室等) こじつけると、詩人じゃない人の詞はちゃんとしてない。 どうとでもとれる。無駄がある。間延び、力が抜ける。 それがいい。コントラスト。 谷川さん、無駄を入れなきゃいけないとわかってても ちゃんとなってしまう。うめくない。現代詩 曲先(きょくせん)って言うんだけど、さっきの鉄腕アトム 「ラララ」あれ言葉が思いつかなくてしょうがなく入れた。 でもその「ラララ」がいい。と言われる。 ポップスのおもしろいところ。大きくいえば歌謡曲も全部フォーク 常套句の繰り返し。詩なんてどうでもいい。「愛してる」とか 言っときゃいい。奥底に届く。ギリシャの最初の詩、全部常套句、 個人のオリジナリティ。束縛してるところがある。広がらない。 どこに穴あけるか。作詞家、両方やる。 群馬県、嬬恋村の山小屋、ウィスキー、キャブツ。有名 好きなものしか持ち込まない。酒と本とCD、ウィスキー これタイトルすごい ●よいどれ天使?(いつでも留守です) 山川でウィスキー、小室さんにスコッチ 幹郎さん、ポエムとして、坂庭省悟さんに、「花嫁」作った人 亡くなってから、マネージャーが譜面みつけて。収録しました。 ●病める果実(わたしたちのからだはなみだでゆれる)(詩:佐々木幹郎 曲:坂庭省悟) 第20回萩原朔太郎賞を受賞した詩、コラボ、 大震災直後、まだ誰も明日のことなんて考えられない。 ●明日(作詩:佐々木幹郎)(ほぼ朗読。ちょっとだけ歌) ●道(作詩:黒田三郎)(右に行くのも左に行くのも今は僕の自由である) もう一回、最初に歌った「苦業」を ●苦業 (アンコール) (佐々木幹郎氏の誕生日ということでケーキが出てくる) ●Happy Birthday to You 時間すぎてるついでに。フォーク世代、この歌ひとりでうたうとむなしいので ●出発の歌(作詞:及川恒平 作曲:小室等)